街ログ

紙の街が作る新たな歴史

富士山の南に広がる富士市。ここは古くから富士山の湧き水を利用した紙の街として知られて来ました。その歴史は古く、平安時代の書物には「駿河より紙を貢ぐ」とあり、鎌倉時代には幕府御用達の紙の中に「駿河半紙」という記載も見られます。この富士市で全国シェア70%以上を誇る紙製品が「紙バンド」。紙を依って紐つくるという日本の伝統技術を使ったこの製品は、もともと米袋や梱包用の資材でした。しかし近年、この紙バンドを使った「紙バンド手芸」が人気を呼んでいます。この紙の街の産業力をデザインの力で盛り上げようというプロジェクトが、富士商工会議所が進める紙の新ブランド「cuiora(キオラ)」。2007年「100%Design Tokyo」にて試作品を発表し、翌年の「100%Design Tokyo 2008」では量産化に向けてレベルアップした、紙の一輪挿しや、紙管のシェルフなどを出品し、多くの反響を呼びました。これらをデザインしたのが、車から携帯電話まで幅広い仕事をこなすプロダクトデザイナー島村卓実氏です。日本の紙の歴史の新たな1ページを刻もうとしています。
:静岡県三島市一番町2-29

:2009-03-05 18:16:01


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